The passage of time.


この古いマンションの向かいには中学校の校庭が広がっている。
とはいっても、僕の田舎のそれと比べると小さな小さな校庭だ。

この東京というところは、色んなものがひしめき合っていて、本当に狭い。


そんな街に越してきて、1年半は過ぎただろうか。
その間に引越しを2回経験した。
今のところに越してからは8ヶ月ほど経った。

今の部屋は、特に気に入っているわけでもなく、大した愛着も湧かない。

いまいち使い勝手の悪い間取りがしっくりとこないし、
異様に小さい初めてのミニキッチンも不便だ。
ついでに、
バスタブと洗面台と便器が一緒になった狭い(本当に狭い。)ユニットバスがどうしても嫌だ。

といっても、慣れないってことはないし、
このキッチンと風呂の狭さは、東京という土地をリアルに感じられる風景だ。

おそらく、僕は今後、こうゆう部屋には住まないけど、
だから、きっといい思い出になる気がしている。





学校のチャイム。陸上部の練習。
僕はその音を聞いて、昼前に目を覚ました。

ベッドに仰向けのまま、天井を見る。
今日は、なにやら昨日までと外の様子が違う。
涼しい。

ベランダに出ると、そこは、昨日までのそれとは違う空気でとっぷりと満たされていた。
一瞬にして、ひんやりとして澄んだ空気に身が包まれた。

僕はハッとして、深く息を吸ったあと、ゆっくり目を見開いた。

毎年この時期はこうだ。



夏の真っ最中。
まるでこの季節がずっと続くかのような感覚を抱いて
陽炎のようにぼんやりとした頭で生活している時に、唐突に訪れる。

次の季節のはじまり。
僕の好きな、秋の。



だけど、不思議なのは、いつも忘れているということ。


夏は意外に短くて、すぐに終わってしまう。

そのことはもう、幾度も経験して知っているはずなのに。


ツクツクホウシが泣いているのは、もう夏が終わってしまうから。

そのことももう、子供のころから知っているはずなのに。








しかし有り難いことに、大好きな季節は、いつもこうしてちゃんと僕の元に訪れる。

待ちに待っている僕のところにではなく、

ぼんやりしているところに、突然やってくる(ように感じる)。

だからこそこの季節がより一層好きになるのかもしれない。



東京は、ちょっとざわついていて、ごちゃごちゃしている。

だけど、いつもと同じ、あの独特のにおい、感覚が研ぎ澄まされるあの空気が、

確かにここにもあった。





秋のはじまりだ。


よっしゃ。
by room0126 | 2009-08-26 09:28 | Writing
<< 道路   >>



Welcome! Thankyou for coming!!
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カテゴリ
Photo Diary
Writing
Link…!!
My Photo archive. on Flickr!!
↑I am the photograph taken until now.
Please have a look…!!

僕が今まで撮った写真です。是非ご覧ください。



-Friends-
ONO YUKI
晋作の新作

以前の記事
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
more...
その他のジャンル